<概要>
このプロジェクトは、生物無機化学関連の金属錯体の合成と生理活性
を行なっており、以下の4つのテーマに分かれています。

左から、学部生の市川、力石先生、熊谷、河面、野宮先生、重田、M2の津田、
の順です。
<BIN1>
花の延命効果や抗菌活性などを有する銀錯体の合成および
モノマー性銀錯体の合成
この研究は、当初、銀錯体に焦点を当てて、薬理活性のある金錯体に対応する構造の
銀錯体の合成を試み、合成化学的に金と銀の違いを理解することを第一の目的とし、
さらにそのような銀錯体の生理活性や薬理活性を調べることをテーマとしていました。
従って、<BIN3>とは相補的な関係にあります。
今年は、学部生の池田、熊谷、重田が担当しています。
<BIN2>
シスプラチン類似機能を有する白金およびパラジウム錯体の合成
今年は行なっていません。
<BIN3>
抗リウマチ作用や制がん活性が期待される金錯体の合成(多核金錯体および
モノマー性金錯体の合成)
このプロジェクトは、<BIN1>と密接な関係をもっており、<BIN1>で合成の
対象としている銀錯体に対して、銀の同族元素である金を用いて、同じ配位子からなる
金錯体を合成し、銀と金の錯体合成上の違いおよび生理活性の違いを理解することを
目的としています。今年は、院生の津田、学部生の市川が担当しています。
<BIN4>
チオセミカルバゾン配位子を有する金属錯体の合成
このプロジェクトは、平成6年から新たに開始したプロジェクトです。
<BIN1>から<BIN3>までが比較的高価な金属を用いた錯体の合成を
行なっているのに対し、このプロジェクトは亜鉛やニッケルなど安価な金属イオンの
錯体で生理活性や薬理活性の期待できるものの合成を行っています。
今年は、学部生の河面が担当しています。