多くの大学にあると思いますが、京大食堂にも、学生の利用者が質問をして生協の方がそれに答えるというコーナーがあります。
たまに面白いものがあるのですが、なかなか愉快な趣深いものがありましたので紹介します。
--生協利用者の質問--
その時私は、司教様のそばに控えて、杯にお茶が注がれるのを他のお付きの者とともに見守っていたのでございます。
しかし、ボタンが押され、杯に水位を増していく液体が、琥珀にもたとうべき美しく清涼で、かつ香りの高い焙じ茶ではなく、 手入れを怠った水槽の如く汚く濁った玄米茶であることが、もはや誰の目にも明らかになった時に、司教様は次のように厳かに宣せられました。
「この汚れたる茶は何ぞ。火によって浄められることもなく、加えて米を用いて悪霊が込められている。玄米茶を欲する者にはアナテマ(破門)あるべし。 焙じ茶を好まぬものは、むしろその身が地獄の業火に焙ぜられるべし」
お怒りは留まる所を知らず、杯の中身が青みを強めるほどに、その御顔は赤くなるばかりでした。
周りの者の悲しみは言うまでもありません。
一体どうしてこのような手違いが起こったのでしょうか。
清らかなる焙じ茶を供するのは都の習わし、玄米茶を持ち込もうとする不届き者の企みに決して屈してはなりません。
食堂の平和と秩序のため、僭越ながら私自ら筆を執ることになりましたが、以上の嘆願、どうぞお聞き入れくださいますよう。
--生協職員の方の回答--
ひとことありがとうございました。
司教様を怒らせてしまい申し訳ございません。
ただ、左の左の回答にあるように庶民には評価の高いお茶でございます。
高貴な司教様のお口には合わないかもしれませんが、これが庶民の味ということでご了承をお願いしたく思います。
E-mail: yozeki(at)kurims.kyoto-u.ac.jp
Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University, Kyoto 606-8502, JAPAN.