TIPS

• クラスおよびインタフェースは基本一クラス一ファイルでお願いします．
• Eclipse経由でクラス，インタフェースを作れば， 勝手？に一クラス一ファイルになります． [JPG]

コーディング規約

• 原文 [HTML]
• 名前付け規約 [HTML]
  かいつまんでみると，
  • クラス，インタフェース等は名詞が基本． 先頭や語の区切りを大文字にする (× bankaccount × bankAccount ○ BankAccount)
  • メソッド名は動詞が基本． 語の区切りは大文字にするが，先頭は小文字 (× CreateAccount ○ createAccount)
  • 変数は名詞が普通． 語の区切りは大文字にするが，先頭は小文字， 当座の変数は i, j, k ... 等の単純名でもOK．
  • その他，順次紹介します．
• 尚，教科書で利用されている，属性の後に _ を書く書き方は， あまりJavaっぽくありません(C/C++っぽい?)．真似しないでください．
  • × name_
  • ○ name

ポリモーフィズム

• Polymorphism
• 類似した意味合いの処理のために同じメッセージを使って おのおのの場合に適した処理を行わせること．
• 例: 整数の足し算，文字列の連接，集合の和など， 「足し合わせる」という意味で類似した処理には全て， add というメッセージを送る等．
• Javaの場合:
  • 類似した意味のメソッド名は同じ文字列を使う．例 List [HTML] と Set [HTML] のaddメソッド．
  • 差異は引数の数と型，返り値の型で表す．例 ArrayList中の複数種類のaddメソッド他 [HTML]
• 要するに
  • 類似した意味の処理は同じメソッド名を使うべし．
  • 同じクラス中でメソッド名が同じでも引数返り値が違うメソッドが 複数定義されていてもよい．

メッセージの返答について (thisの利用)

• 通常，メッセージを受け取る側は， メッセージを送ってきた側への参照を持っていません．
  
  [ZIP]
• よって，メッセージに対して，返値ではなく， 送元にメッセージを送るためには事前に準備が必要．
• 方法
  1. 事前に送元のへの参照を送り先に登録しておく．
     
     [ZIP]
  2. メッセージを送る際に，送元への参照を引数として渡す．
     
     [ZIP]
  上記，どっちが良いかは，状況によるが， 送受信するオブジェクト間に恒久的な結びつきがあるなら前者， 当座の関係しかないなら，後者が良いだろう．

配列

• Cの場合とちょっと違うので注意が必要．
• 配列の作り方(intの10要素配列iaを作る)
  1. 配列の宣言，この時点では配列の中身はない．
     int[] ia;
  2. 配列領域の割り当て．
     ia=new int[10];
• 上記2つを1式に書いても良い．
  int[] ia=new int[10];

• インスタンスの配列の場合も全く同様 (というかこっちに基本データ型も合わせてある)． ただし，例えば，
  GasStation[] gs=new GasStation[10];
  では，GasStation へのリファレンスの配列ができているだけであることに注意，
  実体は別途newする必要がある．例えば，

  GasStation[] gs=new GasStation[10]; // リファレンスの配列を生成
  for(int i=0; i<10; i++){
      gs[i]=new GasStation(); // 個々のリファレンスにインスタンスを割り付ける
  }
  

  など．
• 配列の要素数: 配列型の変数には， length という 特別な属性(のようなもの)があり，それによって，要素数を知ることができる． よって，上の例題は，

  GasStation[] gs=new GasStation[10]; // リファレンスの配列を生成
  for(int i=0; i<gs.length; i++){
      gs[i]=new GasStation(); // 個々のリファレンスにインスタンスを割り付ける
  }
  

  と書くほうが小粋．

• 多次元配列も同様

• int[] ia; は， int ia[];と書いても同じ意味だが， 前者のほうを私は推薦する．
  • 気分の問題だが， 前者は「iaはint[]型(整数配列型)である」と読めるため， より実際の意味に近く見えるため．
  • 配列(へのリファレンス)を返すメソッドの定義と整合性がとれる，例えば，

    int[] foo(){
    	int[] r;
    	//  なにか処理する
    	return r;
    }
    

    など，別に int foo()[]{...}でも良いが， 返り値の型定義はまとまっていたほうが見やすい．
• ちなみに，配列および多次元配列はプリミティブ型ではなく， オブジェクト(配列というクラスのインスタンス)の扱いになっている．
  よって，(後述の)総称のパラメータに利用できたり， リスト等の要素として保持できたりする．
• 配列は初期値を指定して以下のように書いてもよい [ZIP]．

  int[] piSequence = new int[] { 3, 1, 4, 1, 5 };
  GasStation[] gs = new GasStation[] { new GasStation("Nagano"), null, new GasStation("Matsumoto"), new GasStation("Ueda") , null, null};
  

型保証された列挙 (JDK5以降)

• じゃんけんの手 [HTML] やトランプのカードの種類 [JAVA] 等，一定数のものの集まりを一括して扱えるようになりました．
• 上記の例のように従来(1.4以前)のJavaでは， 個々に定数定義して，微妙にダサかったです．
• 3章のじゃんけんの手の例を列挙で書き換えてみました [DIR], [ZIP], [HTML]
• 解説 [HTML] を読むとわかると思いますが， 一種のクラスとして列挙を扱っています． しかし，一般のクラスと違って， 任意のインスタンスを適宜生成することができるわけではなく， 最初に指定されたインスタンスのみあらかじめ生成されているものと イメージすればよいのではないでしょうか？
• 次回やる foreach と組みあせるとより強力です．

パッケージと普通のインポート

• Javaのクラスはパッケージという単位で分類できます．
• 解説 [PPT], [PDF]
• これによって， パッケージが異なれば， 同じ名前のクラスを定義してもよいことになります．
• 標準APIも，それぞれのクラスの機能を鑑みて， パッケージ分類されています [HTML]．
• 他のパッケージに入っているクラスを利用する場合， 原則としてパッケージ名を含めて指定する必要があります． (例 [DIR], [JAVA], [HTML] )
• ただし，java.langパッケージ [HTML] 内のクラスに限っては，java.lang というパッケージ名を付記しなくて良いです．
• また，importという構文を使うことで， パッケージ名を省略することができます． (例 [DIR], [JAVA], [HTML] )
• しかし，importすると， importした先に同じ名前のクラスがある場合に問題が起こるので， 注意が必要です． (例 [DIR], [JAVA], [HTML] )
• パッケージ名についても名前規則があります．

staticインポート (JDK5以降)

• そもそもstatic変数，メソッド等は， 個々のインスタンス，個別に定義されるのではなく， クラスで共通して利用される変数やメソッドです．
• public static void main(...) 等も典型的な例です．
• じゃんけんの例ではじゃんけんの手のように 定数的なモノもstaticで定義されていました [JAVA]．
• System.out.println(...) にある out も，実は(といか明らかに) Systemクラスの static変数です [HTML]． ちなみに標準出力(C言語のstdout)に相当します．
• 役割を表すクラスではなく， 似たような機能の集まりとして定義されているようなクラス， 例えば Mathクラス [HTML] 等は，集まりを構成するメソッドや要素を多数 static で持ちます．

• 一般にstaticメンバー(メソッドや属性)にアクセスする場合， System.out. 等，クラス名を含めて，かなり長い名前を書く必要がありますが， これをサボることができます．
  そのような機能をstaticインポートと呼びます． [HTML]

可変引数 (JDK5以降)

• 解説 [HTML]
• 例題 [JAVA]